■弁護士なのに職業差別
コロナ禍での給付金付与をめぐり、浮き彫りとなったセックスワーカーへの「職業差別」。
職業での線引きに対し様々な議論が生まれましたが、これまでも当事者側は、現行の法制度や“社会通念”にあらゆる面で振り回されてきたといいます。
職業差別を生んだ背景や当事者が守られる“目指すべき社会”とは何なのでしょうか。
昨年、性風俗業界がコロナ禍による持続化給付金などの支援対象外とされたことが、「職業差別」として大きく報じられました。
社会的な偏見による差別に加え、国家の制度による身分的な差別が存在するセックスワークは、法律的に恣意的な解釈がなされたり、曖昧な立場に置かれていることで、より複雑で困難な状況に陥りがちとのこと。
一般的に困ったことがあった場合は、警察や医者、弁護士、税理士など様々な専門家を頼り、助けを求めたり守ってもらうことができると考えるはず。
しかしセックスワーカーたちは「困ったときに力になってもらうのが難しい」と言います。
「たとえば警察に相談しても『そんな仕事をしているほうも悪い』、病院にかかっても『そういう仕事をしているから性感染症になる』と言われ、『仕事をやめればいい』といった解決策で突き放されてしまったりします。
弁護士や税理士には、『いかがわしい仕事をしている人たちを顧客として迎えたくない』『そういう仕事の方はお受けしていません』という断られ方をすることもあるのです」。
また、セックスワーカーだというだけで暴言を吐かれたり、婚約破棄をされるケースもよくあるといいます。
6/12 11:17 女性の社会進出が進んでいるように見えても、実際には非正規...
女性の社会進出が進んでいるように見えても、実際には非正規雇用が非常に多いことに注意しないといけません。女性がリーダーシップを発揮するには、意思決定ができる立場に女性が複数いることが極めて重要です。そうした女性の育成には家庭、学校、職場における教育が非常に重要で、無意識に植え付けられた男女の役割に関する偏見、アンコンシャス・バイアスから解放され、自らの価値を認識し、社会に貢献する精神を育むことが真の男女共同参画社会の実現につながります。
昨年末に第5次男女共同参画基本計画が策定され、2030年代には指導的地位にある人々の性別に偏りがない社会になることを目指し、2020年代の可能な限り早くに、指導的地位に占める女性の割合が30%程度となるよう取り組みを進めるとしています。多くの方に基本計画を知ってもらい、活躍してほしいと思います。