■税務署が相手方
税務署に対して文書提出命令の申立を行いたいのですが，
その際の，当事者目録に記載する相手方はどのように記載すれば良いのかわかりません。
ご経験のある方，教えてください。
できれば，その根拠となるものもご教示いただけたらと思います。
5/24 18:20 それは，結構難しい問題というか，必ずしも解釈も確定してい...
それは，結構難しい問題というか，必ずしも解釈も確定していないと思いますし，
訴訟の種類によっても異なる可能性があります。
民事法研究会「文書提出命令の理論と実務」という書籍が手元にありますが，
できたら，その279頁～284頁などを直接ご覧いただけるといいかと思います。
あえて，結論部分だけ抜粋すれば，
「行政機関の保有する文書については，行政機関の長がこれを『現実に握持する者』であるとみるのが相当であろう」
となってます。
ただし，国が被告となる国家賠償請求訴訟においては，
「この場合も，現実に握持する者が行政機関の長であることが排除されるものではないと解されるが，
少なくとも実務的には国を所持者として手続が進められるのが相当であろう」
と書いてあります。
その他行政訴訟の場合についても書いてありますが，
お尋ねの件は行政訴訟ではないものと推定して，紹介を省きます。
上記書籍が「～であろう」となってるのは，反対説もあるということです。
（上記書籍で紹介されている例では，伊藤眞「民事訴訟法」）
ということで，誰を所持者とするのかは，先生のご判断かと思います。
私自身にはこの経験はないのですが，一応ご参考まで。
所持者を決めた後は，書式については，国が相手方の場合一般を参考にされればよろしいかと。
5/25 12:17 トピ主です。 お忙しい中，詳しいご回答ありがとうございまし...
トピ主です。
お忙しい中，詳しいご回答ありがとうございました。
当方の事務所には，挙げていただいた書籍がないので，
近いうちに弁護士会の図書館などで探してみたいと思います。
先生にこの回答を見ていただいたところ，
取りあえずは，文書の所有者である管轄の税務署に対して行うという方向になりました。
とても参考になりました。
本当にありがとうございました。