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旧民法前の相続

2012/8/8 07:24
匿名(ID:0ccbcc1b739b)

嘉永生まれのAさんの相続人を追っています。
Aは戸主でないため、Aの子全員を追っています。
Aには実子が2人、養子が2人います。
Aがなくなっているのが明治17年です。
養子について質問です。養子にも相続権があることはわかったのですが、養子B(女性)は結婚し婿養子としてCが入籍しました。
その後cとB、CBの子らは養子分家しています。
分家前には続柄のところに「養子」と記載されていたのですが、分家後の戸籍にはBの実父母の記載はありますが、養母、養父の記載がありません。
本当にBは養子として相続権があるのか教えてください。

2人の養子のうちもう一人は結婚し嫁に行っているのですが、嫁に行ったところの戸籍では、実父母と養父の記載がされていますので、Bの戸籍にそのような記載がないことが疑問です。

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8/8 11:00 嘉永生まれのAさんは、いつお亡くなりになられたのでしょうか...

◆ 大阪の事務職員2012/8/8 11:00(ID:2cc1ca75a311)

嘉永生まれのAさんは、いつお亡くなりになられたのでしょうか。

それによって、根拠となる法律が異なってきます。

8/8 11:21 嘉永生まれのAさんは、明治17年にお亡くなりになられたので...

◆ 大阪の事務職員2012/8/8 11:21(ID:2cc1ca75a311)

嘉永生まれのAさんは、明治17年にお亡くなりになられたのですね。
質問の文章を読み落としていました。

明治民法施行前は成文法がなく、慣例によっていたようです。
そして、遺産相続の相続人となるべき者は、「被相続人と家を同じくする者」とされていたようです。
したがって、分家したCには相続権はないのではと思います。

なお、下記文献に詳しいのでそれをご覧になるのが間違いないとおもいます。

全訂第2版 相続における戸籍の見方と登記手続(日本加除出版)。

8/8 11:25 トピ主です

◆ 匿名2012/8/8 11:25(ID:423e94929ee4)

大阪の事務員様回答ありがとうございます。
記載を間違っていました。
・被相続人のAさんは昭和9年に死亡
・養女Bは昭和17年に死亡
です。

8/8 11:45 先ほどご照会した書籍に次の記載があります。 旧法当時、...

◆ 大阪の事務職員2012/8/8 11:45(ID:2cc1ca75a311)

先ほどご照会した書籍に次の記載があります。

旧法当時、養子縁組によって他家から入った者がさらに養子縁組によって他家にはいっても、既成の養親子関係及びその他の養親族関係は消滅しなかった。

旧民法730条2項の「養親が養家を去りたるとき」に該当し、養親子関係が消滅する場合としてどんな場合があったか。
本条2項に該当する去家の原因には本家相続、分家及び廃絶家再興が除外されているが、・・・以下略

この記載からだと、相続権があるような。

8/8 23:37 お書きのケースでは,検討点は2点あると思います。 ①旧法下...

◆ 匿名2012/8/8 23:37(ID:974f5e4705a9)

お書きのケースでは,検討点は2点あると思います。
①旧法下でのAの遺産相続権者の範囲(判例含む)
②ABの養親子関係の継続の有無(養親子関係が継続していたとしても、遺産相続権者になるかどうかは別途検討が必要な可能性がある)

参考書籍としては,大阪の事務職員さんの紹介されたもののほか,テイハン「旧法親族相続戸籍の基礎知識」も役に立つと思います。

事案自体がよくわかりませんし(AB間の血族関係の有無,AとBとの間の縁組がAの夫婦共同縁組だったのかどうか,Aのその後,BCの分家の時期など),お書きの内容だけでは上記の点は判断できませんが、参考までに上記書籍から関係しそうな部分を少し紹介しておきます(部分的な抜粋ではかえって不正確となる可能性がありますので,そこをお汲み取りの上でお読み下さい)

①遺産相続権者の範囲について
「判例もまた,遺産相続人たるべき直系卑属は必ずしも被相続人と家を同じくすることを要せず・・・ただし,民法施行前においては,被相続人死亡の際にその家族たる者でなければ,遺産相続人になりえないものと解され,他家にある者は被相続人の卑属,又は親といえども相続する権利がないものとされていた(明39.10.4大審院第一民事部判決,大5.12.25大審院第二民事部判決)。」(上記書籍523頁)

※ちなみに、婿養子も養子ですからB(妻)が遺産相続権者である場合,Bと同様に相続権があると思いますが,そちらものほうもちろんご検討済みですよね?

②養親子関係の継続の有無について(戸籍の記載について)
上記書籍によれば、分家戸籍には次の事項を移記することとされています。
「出生,認知,養子縁組,離縁,婚姻,離婚等身分に関する事項は移記する」
「養子が分家した場合,養親の氏名養親との続柄を肩書する」
これからすれば、養親子関係が継続しているなら、養親の氏名続柄も分家後の戸籍に出てくるべきと思います。が、逆に養子縁組解消の記載が分家の前後の戸籍にどこにもないのならば、分家による戸籍編成の際、遺漏・誤記が生じたためということも考えられると思います。ことに古い記録では,そもそも記載が統一されていない疑いもあるし、何年式の戸籍であるかにより,記載内容も違います。
なので、関係戸籍一式からして記載漏れかも,と思えるような場合や不明な点があれば,法務局又は市町村に確認してみたほうがいいかもしれないと思います。

なお,養親が去家した場合は,養子との法定血族関係は消滅します。
「養親が他家から婚姻又は養子縁組によってその家に入っている者であるとき,その養親が本家相続,分家,廃絶家再興による場合以外の事由で養家を去れば,養親及び養親の血族で養家にいない者と,養子との法定血族関係は消滅する」(274頁)。
ちなみにこの場合,養子の戸籍には,「年月日養母家ヲ去リタルに付キ年月日養親ノ氏名及養親トノ続柄ノ記載抹消」との記載をすることになっていますが,「先例(=大13.7.14?)が発せられる前の戸籍にはこのような記載がされていたわけではない」とあります。

疑問点
ア 「養子分家」とありますが,要するに「分家」でいいですか?「一家創立」したとか「離籍」によるケースではないということで間違いないですか?
イ Aは,BCとの養子縁組後,婚姻その他により去家していませんか?

8/9 7:06 トピ主です

◆ 匿名2012/8/9 07:06(ID:0ccbcc1b739b)

匿名様コメントありがとうございます。
疑問点について
ア:離籍や一家創立ではなく分家です。
イ:AはBCと養子縁組後去家していません。

②について記載漏れと思われるところはありません。そうなるとやはり相続人となるということでしょうか。

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