■執行文付与と送達証明について(債務者2名の場合)
先日、和解調書に基づき債権執行することになりました。
債務者は2名(会社と代取)いますが、
内1名(代取)のみに対する執行です。
執行文付与は1名分でも2名分でも300円、
送達証明書は1名につき150円必要とのことだったので、
2名分に執行文を付けた方がいいかと思い、
執行文付与は2名に対して、送達証明書は代取の分だけ申請しました。
すると、裁判所の事件係で、
「執行文付与は2名なのに、送達証明は1名というのは珍しい。これでも代取に対する執行は出来る。が、今度、会社に対して執行しようとすると、執行文再度付与の申立?が必要になり、債務者に通知をする必要が出てくる。それでもいい?なんでそういうかと言うとね、会社と代取の住所が違うから、執行裁判所が違うからね。……」
と言われました。執行文についても1名分にしておいた方が一般的なのであればそうしようと思ったところ
「じゃあ、事務所に戻って、この和解調書を一部コピー取って、それに執行文付与を申請?して……」
のような説明を受けました。
執行文再度付与の申立などは今までしたことが無く、知識が無くて、この書記官さんが言っていることが何度聞いてもよく分かりませんでした。結局、一度事務所に戻ってする作業があることから、当初の通り、2名に対して執行文付与をしてもらいました。
事務所に戻ってから、本などを確認しましたが、詳しく載っているものがなく、書記官さんが何を言おうとしていたのか分かりませんでした。
執行自体は問題無く出来そうなのですが、二回目から何か問題なるのかと心配です。
あまり、債務者が二名いる執行などはしたことが無く、書記官が言おうとしていたこと、執行文数通付与申請、執行文再度付与申請などについて、
お分かりになる方、ご教示頂ければと思います。
よろしくお願いします。
3/28 19:08 私なりに考えた
>会社と代取の住所が違うから、執行裁判所が違う
債権差押等は債務者の住所地が管轄になるので、今のところ代取だけの執行にしようと思っていたとしても、いざ、1つの債務名義で執行していたら、依頼者から「やっぱり会社も差し押さえをお願いしたいんですが…」となった時(結局もう1通債務名義+送達証明が必要になってしまう。別の裁判所に申し立てるので)の場合を、書記官さんは考えたのだと思います。
>執行文数通付与申請
は、同時に数通付与をうける場合
>執行文再度付与申請
は、1通執行文を付与された後で再度付与をうける場合(結果的に数通付与)。ただし(求められたことがないのですが)債務名義を使っているとか今行っている執行ではちょっと無理っぽいとかの疎明を求められることもあるようです。
3/29 12:13 執行文数通付与申請は、当初から複数の差押えを同時に行うこ...
執行文数通付与申請は、当初から複数の差押えを同時に行うことがわかっている場合など、一度に何通かの執行文付与をうけるときに申請します。
執行文再度付与申請というのは、
一度先に執行文を受けて、既に強制執行をしているが、その係属中に新たな財産等が見つかり、それも強制執行しようとした場合、執行文付き債務名義は先の強制執行で使用中で、新たな強制執行が申し立てられない。
そのような時に再度付与をうけます。
>「じゃあ、事務所に戻って、この和解調書を一部コピー取って、それに執行文付与を申請?して……」
というのは、こちらでは何も用意せず、裁判所に和解調書正本ごと再度作成してもらうと、「用紙一枚に付き150円」が加算されます(民事訴訟費用等に関する法律 別表第2 2項)。
例えば和解調書が4枚ものであったとすれば、600円がプラスされ、執行文付与手数料とで900円になります。
しかし、こちらで和解調書をコピーして持参すれば、裁判所は、和解調書本体はそのコピーを使用して「執行文付与手数料300円だけで処理しましょう」(あ、「これは正本である。」の奥書は必要だから450円かも?)という趣旨だと思います。
書記官が、手数料が嵩まないように、気を利かせてくださったということかと思います。
3/29 12:31 >書記官が、手数料が嵩まないように、気を利かせてくださっ...
>書記官が、手数料が嵩まないように、気を利かせてくださったということかと思います。
こちらでコピーを用意していったとしても、手数料は同料金。
書記官がコピーをとる手間を省略したいだけ。
ひとがいいね。
3/29 13:47 d0b6aa46e0edさん、そうなんですか? 実際、当地の裁判所で...
d0b6aa46e0edさん、そうなんですか?
実際、当地の裁判所で、何度か正本再度交付をしたことがありますが、コピーを持参すると150円(奥書分)だけで済んでいたので、そういうものだと思っていました。知りませんでした。
となると、その書記官(複数名)が特別で、ひとの良い方々だった、ということで覚えておくことにします。
3/29 13:53 それは再度交付ではなく、普通の交付だから ですよ。
それは再度交付ではなく、普通の交付だから
ですよ。
3/29 14:43 ID:d0b6aa46e0edさん、お忙しいところ、何度も申し訳ありま...
ID:d0b6aa46e0edさん、お忙しいところ、何度も申し訳ありません。
私はどうやら「普通の交付」の意味がよく判っていないようです(通常の送達なら150円すらいらないのかなと思ったり)。
執行文再度付与を受けるに当たり新たな判決正本が必要で、執行文再度付与と同時に判決正本再度交付を受けたつもりでいましたが、その時に先に受け取っている判決正本のコピーを持参すると150円で済みました。
これは、実は「普通の交付」だったということなるのでしょうか?