■過払金→自由財産拡張→破産者に返還するタイミング
上記の件で、相談させていただきました。
・過払金・・・約340万円
▲過払金返還に係る弁護士費用(報酬含む)・・・約100万円
▲破産申立費用・・・35万円
▲管財予納金・・・約21万円
上記残金・・・約184万円
※うち99万円を自由財産拡張申立の予定です。
過払金はすべて回収済みです。
しかし依頼者は現在、生活保護受給中。
本来なら自由財産拡張して依頼者に返還しても、生活保護に返還されるところなのですが、9月には保護が切れる予定とのことなのです。
6月頃 管財申立をし(自由財産拡張申立ふくむ)
上記自由財産は どのタイミングで 誰が(申立代理弁護士?管財人?)
依頼者に自由財産を返還するのでしょうか?
依頼者の我が儘であることは承知ですが、なんとか依頼者の手元に残したいと思っています~保護が外れてからの返還。
ちなみに、上記弁護士費用(過払返還と破産申立)は高いでしょうか(汗)。
裁判所に少し上記の件で相談したところ
「弁護士費用が高くないですか? 裁判所が¥認めないかもしれません」と
言われてしまいました。
よろしくお願いします。
5/14 13:45 回収の方法はどんなものです? 340万円X0.2=68万円 ...
回収の方法はどんなものです?
340万円X0.2=68万円
340万円0.3=102万円
過払い金については、任意なら回収の額の2割で、68万円くらいです。
裁判の手間があったものは3割をいただくので、全部訴訟なら102万円いただいても良いと思います。ので、その100万も少しおまけしてる。
ことになります。と思います。
5/14 14:25 コメントありがとうございます。 着手金・・・20,00...
コメントありがとうございます。
着手金・・・20,000円
減額報酬・・・減額額の10%
和解報酬・・・和解額の20%
いずれも消費税別
※減額報酬は 過払金が発生し和解した場合でも 約定請求額の10%頂いています。
どうなんでしょうか・・・
5/14 14:42 減額差益と着手金を受け取ってる。 ところもあると思いま...
減額差益と着手金を受け取ってる。
ところもあると思います。
本来、報酬の受け取り方は自由で良いと思います。
が、少なくとも裁判所への「請求の根拠として説明できる(聞かれた場合にすぐ説明できる準備があると)」と良いと思います。
それを裁判所、管財人が採用するかは別にして(余所の事務所がそれを取ることに文句も言えないとも思いますが)、
では全部任意ですね。
5/14 15:07 >依頼者の我が儘であることは承知ですが、なんとか依頼者の...
>依頼者の我が儘であることは承知ですが、なんとか依頼者の手元に残したいと思っています~保護が外れてからの返還。
キツイ言い方で申し訳ないのですが,
これって要は,収入があるのにケースワーカーに内緒にして保護費を受給したいということですよね。
法律事務職員として色々とまずくないですか?
過去スレでも何度か「生活保護者の過払い金・破産申立」について話題になっていて,そのなかでも下記のスレでで出ていたのですが,
http://www.paralegal-web.jp/paracomi/data/post-1238.php
~引用~
>民事法研究会「生活保護法的支援ハンドブック」P134から過払金の取扱い、P136から破産について記載があります。
>厚労省の見解では収入発生時は「訴訟なら判決・和解時、それ以外は返還額確定時」となっていますので、とりあえず、既に本人からケースワーカーに報告させていないと78条の不正受給になりうる状況です。
~引用終了~
なお,収入発生時については「実際に債権者から入金があった日」と解釈する場合もあるみたいですが
過払い金を全て回収済みとのことですので,どちらにせよすでに収入が発生していることになると思います。
現時点でケースワーカーに相談・報告しないと後々依頼者に不利益が発生する可能性もありえると思います。
その点も含めて依頼者にご説明はお済みでしょうか?
この掲示板で「生活保護」で検索するといくつかスレが出てきますので,まだそちらに目を通していないのであれば一度ご覧になってみてはどうでしょうか?
5/14 15:27 というか、今ある意味、他の債権者への公平の観点から、危機...
というか、今ある意味、他の債権者への公平の観点から、危機時で、安易に、お金を動かせない時期にあるとも思いますが、
それを申し立て代理人にて保管してる状況とも言えなくもない。
5/14 15:48 本人が、過払金の返還を報告するかどうかはその人の判断です...
本人が、過払金の返還を報告するかどうかはその人の判断ですが、弁護士事務所が、報告しないことに加担するのはいかがなものでしょうか。返金はすぐにして、あとは本人の判断に委ねる方がよいと思いますが。
5/14 15:51 そうではなくて、資力発生が未到来です。
そうではなくて、資力発生が未到来です。
5/14 15:59 平成23年4月1日施行の日弁連の債務整理事件処理の規律を...
平成23年4月1日施行の日弁連の債務整理事件処理の規律を定める規程では、任意整理の場合の過払金報酬は25%とされています。
この規程が破産の場合を直接規制するわけではありませんが,25%以上の割合で報酬を取っていれば管財人に否認されるおそれがあります。
破産・免責前提であれば減額報酬の受領をしていいのかも疑問があります。
また,債務整理事件処理の規律を定める規程の施行前であっても30%の過払金報酬の一部を否認した裁判例もありますのでご注意ください。
5/14 16:13 弁護士会のその基準は懲戒処分に対応したものです。 その...
弁護士会のその基準は懲戒処分に対応したものです。
そのあれで、管財人の先生が否認するか?
うちは、しない気がする。
5/14 16:18 債務整理事件処理の規律を定める規程によれば,減額報酬とは...
債務整理事件処理の規律を定める規程によれば,減額報酬とは,債務を「減額させ又は免れた債務の金額を経済的利益として」算定される報酬金です。
トピ主さんの事務所では破産・免責そのもので35万を取っていて,
さらに減額報酬を取っているようですが,免責になれば債務の支払を免れるわけですから,報酬の二重取りとも考えられます。
したがって,減額報酬について否認されるおそれがあると考えます。
裁判所が事前に高いという疑問を持っているのであれば当然管財人に伝えるでしょう。
管財人から減額報酬について否認され任意に返還を求められる可能性があるかも知れません。
5/14 16:25 >>そうではなくて、資力発生が未到来です。 資力は...
>>そうではなくて、資力発生が未到来です。
資力は既に発生しているでしょう
5/14 16:28 なら尚更、案件終了する。(確定)まで戻せないですね。 ...
なら尚更、案件終了する。(確定)まで戻せないですね。
清算返却はそれ以降ですよね。
5/14 16:32 なぜ?自由財産だから戻せるでしょ。
なぜ?自由財産だから戻せるでしょ。
5/14 16:34 ミス。拡張された時点で、自由財産だから戻せるのでは?
ミス。拡張された時点で、自由財産だから戻せるのでは?
5/14 16:36 >弁護士会のその基準は懲戒処分に対応したものです。 確...
>弁護士会のその基準は懲戒処分に対応したものです。
確かにその通りですので,管財人によって否認するしないの判断は分かれるかも知れません。
参考のために裁判例を挙げておきます。ここで出てくる弁護士会の規定等は昔のものです。
神戸地裁伊丹支部平19.11.28決定では着手金及び報酬金等の相当額を廃止前の報酬規程や弁護士会の報酬規定も参照した上で算出すると書かれています。
東京地裁平22.10.14では,「日弁連が全ての弁護士を拘束するものとして定めた本件規程によれば,適正な弁護士報酬額を算定する当たって,経済的利益,事案の難易,時間及び労力その他の事情を考慮するとされており,これらの要素は,破産申立適正報酬額の算出においても同様に考慮されるべきである」と書かれています。
破産の場合に減額報酬を取ることが可能かについては明文の定めがあるわけではありませんので,トピ主さんの事務所の弁護士が判断すべきだと思います。
5/14 16:45 で、仮に68でした。として、 (予納金の扱いが、あれです...
で、仮に68でした。として、
(予納金の扱いが、あれですが)68+21+35+99=223で、340-223=117で、管財人の口座ができて117万円を振り込めれば良いと言うことになると思います。が
その状況なら、対、お客さんには、表面上の理由として、案件終了(免責確定くらい)まで預かっても良い(大義が立つ)。と思います。
が、本来的な理由には、少なくとも、生活保護が切れてからの方が、何かと良いと思います。(不正に加担するわけでなく)
5/14 17:14 破産実務Q&A200問(きんざい)には以下の記述があります...
破産実務Q&A200問(きんざい)には以下の記述があります。
生活保護法63条の費用償還請求権は,租税等の請求権(破産法97条4号)に該当しないことから,破産手続上は,破産手続開始前の原因に基づいて生じたものについても財団債権にならず,一般破産債権として取り扱われます。
そのため,弁護士が自己破産を受任した後に生活保護受給者が費用償還請求権を履行した場合には,否認対象行為となります(否認訴訟が認められた例として,東京高判平22.3.9公刊物未登載)。そのため,福祉事務所から費用返還義務の履行を求められた場合には,その履行が否認対象行為となることを説明したうえで,費用返還を行わずに破産申立を行うべきです。
また,費用返還請求権は,非免責債権にも該当しないため,免責決定の効力も及ぶことになります。
5/14 17:15 まあ、預かっていても預かっていなくても、拡張判断されたら...
まあ、預かっていても預かっていなくても、拡張判断されたら依頼者が自由にしてよいお金だから、依頼者には資力発生しているから,依頼者自身は報告しなければ不正だね。
それで、預かり金を返金しないことで、役所に報告しないこと影響を与えているなら不正に加担したことになって、懲戒の対象だね。預かっていても、役所に報告しないことと無関係というなら加担したことにはならないね。
5/14 17:28 間違ってましたね。失礼しました
間違ってましたね。失礼しました
5/14 18:48 話がやや混乱しているようです。 代理人の報酬の額はさてお...
話がやや混乱しているようです。
代理人の報酬の額はさておき、本題の話であれば、私なら(当地なら)、破産申立&自由財産拡張申立→開始決定&拡張決定→管財人へ85万円引き継ぎ&本人へ99万円返還、と思います(本人へ自由財産を返す方法や管財人に財産を引き継ぐ方法は裁判所によって違う可能性があります)。
で、過払金ではなく、この自由財産について、収入として保護受給中なら福祉事務所に報告すべきと思います。福祉事務所が、既に支給した保護費について、債権届をしてくるかは不明です(いつの時点で収入が発生したと役所が認定するかによる)。
このケースでは管財になるのでしょうから、管財人との面接もあるでしょうし、生活指導もされるでしょう。ここで99万円を収入申告せず費消してなおかつ保護費を満額受給したとすれば、免責という恩典を受けられる誠実な破産者とはいえないのではないでしょうか。
9月に廃止予定なら、自由財産が入った時点で前倒しで保護廃止になって終わりかもしれませんね。自由財産という性質上、事件終了まで代理人が預かる理由もないと思いますし。
5/14 19:05 >免責という恩典を受けられる誠実な破産者とはいえないので...
>免責という恩典を受けられる誠実な破産者とはいえないのではないでしょうか
免責不許可事由は破産法252条に法定されています。抽象論ではなくどの免責不許可事由に該当するかを考えるべきでしょう。
5/15 10:32 こんなにたくさんのレス ありがとうございます!! 事務員...
こんなにたくさんのレス ありがとうございます!!
事務員経験もそんなに長くなく
弁1 事務1の事務所ですので相談する相手もなく、
諸先輩方の厳しいご意見も含め すべて参考にさせていただいています。
生活保護のトピも検索しましたが、知りたい内容に
なかなかヒットしませんでした。
すみません。
夫は身体障害者、労働不可能。
介護とパートをこなす妻。
社会人の娘。
来年大学進学を控えた子供が居ます。
養育費がまだまだかかりますが、
生活保護受給は恥るべきことだと
何とか外れる努力をされているご家族です。
借金は事故で身体障害者となった夫の事業資金です。
将来の有用の資は望めない分、
できれば ご家庭に自由財産を残してあげたいと考えたのですが。
基本的に 生活保護課の判断に委ねるべきですかね・・・
5/15 10:38 追伸
ID:37e29a79dcdcさんの
>費用返還請求権は,非免責債権にも該当しないため,免責決定の効力も及ぶことになります
という貴重なご意見も
参考にさせていただき、弁護士に相談してみます、ありがとうございます。
5/15 10:48 破産免責と生活保護受給は、個別の制度なので、生活保護の...
破産免責と生活保護受給は、個別の制度なので、生活保護の不正受給が即免責不許可に結びつくわけではない。
しかし、保護を受ける要件を満たさなくなった時期以降に受給した保護費分は、不正受給として生活保護制度上のペナルティを受けることになるでしょう(告訴?)。
そして、それは破産免責手続にのらなかった債権として返還義務が生ずるものであり、返還しなければ、せっかくの99万円も差し押さえられてしまう可能性もあるということです。
5/15 12:03 トピ主様 閉められた後で申し訳ありませんが こちらの件,...
トピ主様
閉められた後で申し訳ありませんが
こちらの件,後日差しさわりのない範囲で結果を教えて頂けないでしょうか?
過払い金受領後から保護打ち切りまでの期間は結果的に不正受給の可能性があり
申立前の分についての保護費は 2013/5/14 17:14:33ID:37e29a79dcdcさん の書き込みのとおりの運用になるんでしょうけど申立後の分についてはどうなるのか?
また不正受給の可能性がある申立人への管財人さんの対応は?(債権者一覧表に福祉事務所を載せるのかどうかなど)気になる点があり,今後同じような案件がきた場合のために知っておきたいのでお願いできないでしょうか。
宜しくお願いいたします。
5/15 12:38 昨日投稿したd5e0deb335dbです。 トピ主さまの知りたかっ...
昨日投稿したd5e0deb335dbです。
トピ主さまの知りたかった内容としてはもう足りてるのかもしれませんが。
37e29a79dcdcさま
免責不許可事由が破産法252条に規定されていることはもちろん承知してますよ。
トピ主さまの事案で免責不許可事由があるのかは不明でしたが、全般的に書いたまでです。
免責不許可事由はあるが(浪費とか親族への偏頗弁済とか詐術借入とか)、破産申し立てを決めた後、あるいは開始決定後の更正具合や態度をかんがみて、裁量免責を与えるというケースは殊に最近は多いと思います。この場合は当然誠実な態度が求められます。
で、もともと誠実な破産者であれば、開始決定後も普通誠実な行動を取るでしょう。
何にせよ、福祉事務所にはありのままを報告しておくことが結局は一番だと思います。生活保護法の定めがありますから。そして、福祉事務所が生活保護法の趣旨や破産法に反した要求をしてきたりすれば戦うことになると思います。
6554db537910さま
トピ主さまではありませんが、いずれにせよ、私見では、状況を福祉事務所に報告しておくのがよいように思います。破産の場合には、仮に過払金が生じていていても、返還すべき保護費があったとしても、偏頗弁済になるためできないわけですし。
なお、被保護者の場合には、種々の状況をかんがみて、あえて自由財産拡張を求めないこととしたという事例も聞いたことがあります。福祉事務所には、必要があれば債権届をしてもらうことになると思います。
5/15 13:08 6554db537910さま 破産手続開始決定後の分について保護費...
6554db537910さま
破産手続開始決定後の分について保護費返還請求されれば,それは破産債権ではありませんから破産手続外で処理するしかないでしょうね。
d5e0deb335dbさま
免責不許可事由が法定されているのをご存じであればそれでよいのですが,一口に偏頗弁済といっても,債務の消滅が、債務者の義務に属せず、または、その方法もしくは時期が債務者の義務に属しないものであることが、その要件とされます。債務者が、債権者に対して、債務の消滅の義務を負い、その方法、時期とも、その定めのとおりに履行される場合には、偏頗行為で、はあっても、債権者間の不平等の問題にすぎないので、かかる行為は免責不許可事由とはならないとされています(条解破産法)。
私が言いたいのは免責不許可事由の要件は割と細かいですよということです。債務者に対する注意事項はまた別ですが。
福祉事務所へ報告というのはよいと思います。その上で債権届をしようがしまいが,金額不明のまま破産債権として債権者一覧表に載せておくべきではないかと思います。
5/15 13:12 閉めてないので大丈夫です! 皆さま アドバイスありがとう...
閉めてないので大丈夫です!
皆さま アドバイスありがとうございます。
弁護士的には うちが福祉事務所に報告することはないが(依頼者の判断)
収入を隠蔽するようなことはしたくない との見解です。
一方依頼者は、過払金を有用の資として残してもらえないだろうか
という期待を持っています。
債務整理全般は 私にほぼ任せられているため
依頼者の相談をきいていると つい情に流されてしまい
「なんとかできないだろうか」と思ってしまうのがいけないんですね。
弁護士から 依頼者が期待しないようバシッと説得してもらうようにします。
しかし・・・
司法見解(生活保護は債権のひとつ、按分弁済)
国の見解(生活保護費返還)
を交えて理論的な説得内容を私が考えねばなりません、たぶん。
経過は報告させていただきます。
早く申立したいと思っています。
5/15 13:30 何度もすみません。 ご存知かもしれませんが, 5年も前...
何度もすみません。
ご存知かもしれませんが,
5年も前のものですが日弁連の見解として
「日弁連の破産法253条の解釈についての意見書」というのもあります。(http://www.nichibenren.or.jp/library/ja/opinion/report/data/080619_2.pdf#search='%E7%94%9F%E6%B4%BB%E4%BF%9D%E8%AD%B7+%EF%BC%97%EF%BC%98%E6%9D%A1)
申立がんばってくださいね。
ご報告お待ちしております。
5/15 15:45 横にずれてすみません。d5e0deb335dbです。 37e29a79dcdc...
横にずれてすみません。d5e0deb335dbです。
37e29a79dcdcさま
偏頗弁済は確かに例としては不適切だったかもしれませんね。もっとも、現実にはそれは時期がその義務に属しなかったり、財産隠しなどの他の行為とセットであることも多く、免責不許可事由の判断に密接に関わることが多かったですが。
いずれにせよ、ご指摘の条解(弘文堂のことですよね?)も、青林書院の大コンメンタール破産法も、全倒の200問など(その他生活保護手帳別冊問答集なども)は常備し、その都度熟読していますので、私のことはご心配なく。トピ主の質問に対する回答として不十分・不適切だったということでしたら、失礼いたしました。全て書こうとすればきりがないので、全般的な書き方をしました。