■【個人再生】清算価値の算定
いつも勉強させていただいてます。
現在,大阪で事業者の個人再生を進めています。
今回,最低弁済額よりも清算価値の方が高いので,こちらの金額を支払っていくことになるのですが,きんざいのQ&Aに「滞納公租公課と労働債権は清算価値から除外されるべき」と書いてあるのを読みました。
これは,清算価値から差し引いていいということですか?
OKだとしても,申立書類に差し引くことを記載する部分がありませんが,財産目録の別紙に控除したことを書くのでしょうか?
清算価値がけっこう高額なので控除できるのならばしたいのですが,再生物語にはそのようなことは書いていないのでよくわかりません。
ご教示ください。
9/19 13:40 良いと言うことです。 エクセルの四則演算で簡単な式が組...
良いと言うことです。
エクセルの四則演算で簡単な式が組めるくらいあれば、
多少、財産目録形式が異なっても大阪、大丈夫でしたので、もとはエクセルのファイルですから11を少しうえに上げて12番でも作って、そこに公租公課の記載を入れたらどうでしょう。そこで引いて総合計に記載していると意味が分かる。というような感じでされてみたら如何でしょうか?
9/19 14:36 きんざいのQ&Aとは、Q37のことでしょうか。 確かに「除...
きんざいのQ&Aとは、Q37のことでしょうか。
確かに「除外されるべき」とありますが、実際にそれが認められるかは、管轄裁判所によるのではないでしょうか。99万円控除も裁判所によって異なりますし。私は大阪ではないので、残念ながらそちらでどうかはわかりません。
なお、判例タイムズ社の「個人再生の手引」のQ61では、東京地裁では、「清算価値の算定に当たって、財団債権ないし優先的破産債権に当たる部分を控除することは認められると考えられます」とある一方、個人再生手続においては、再生の申立時に滞納があったとしても、計画認可時までにはその滞納が解消されているのが通常であり、再生計画認可時まで公租公課も滞納しているような事案は、「通常、再生計画の履行可能性がないと判断される場合が多いと考えられます。したがって、実際に成績価値の算定に当たり滞納公租公課の控除が問題となるのはごく限られた事案であると考えられます」とありました。ご参考まで。
9/19 16:17 個人再生手続上での清算価値保障原則は仮に破産した場合の債...
個人再生手続上での清算価値保障原則は仮に破産した場合の債権者への配当を下回ってはいけないことにあります。では、破産した場合の公租公課はどのような扱いとなるでしょうか(再生手続上では、破産のように財団債権、優先的破産債権の区別は無く、すべて優先債権となるようなものです)他の破産債権に優先して配当を受けるようなことになります。だったら清算価値に入れないとむしろ二重にとっているようなことにもなります。そう思ってくれる裁判官にあたる場合もあると思いますので、いずれにしてもそこは結論入れて出すと言うことになります。
9/19 20:32 >滞納公租公課と労働債権は清算価値から除外されるべき ...
>滞納公租公課と労働債権は清算価値から除外されるべき
滞納公租公課を有し、しかも開始決定時の申立書記載額から対納税が減額されていなければ(ようは滞納税の支払いが進んでいなければ)、まず認可決定は出ませんよ。
他の弁済がストップしている状態なのに、公租公課を支払えないような経済状況であれば、再生計画が頓挫するのが目に見えているからです。
清算価値から公租公課を差し引くのは、現在所有している財産を公租公課への弁済に当てることを含めています。ですから、清算価値のみを少なく評価し、公租公課への支払いをしないという再生計画であれば、認可は得られません。
当たり前ですよね。
それから再生弁済履行中であろうが、税の滞納期間が長期になれば容赦なく差押をしてくる自治体は結構あります。住宅資金特別条項つきの再生計画で認可確定をもらえていても、固定資産税を滞納し再生弁済履行中に給与差押をされて結局破産した、なんてケースもあります。
労働債権というのはいわゆる毎月の給与のことですよね。それは清算価値には含めなくても当然かと思います。但し、高額な賞与を得た直後であれば、清算価値に含めるよう指示をされることもありますので、ご参考までに。
9/22 10:45 昔調子が良く高額の給料だった時の金額に課金されるので、支...
昔調子が良く高額の給料だった時の金額に課金されるので、支払えないのも無理はないような場合はあると思いますけれど、支払えない根本が違いませんか?そこは考えてくれる場合もあっても良いです。
9/22 12:00 地方なので参考にならないかもしれませんが。 陳述書に滞納...
地方なので参考にならないかもしれませんが。
陳述書に滞納公租公課の記入欄があり、そこに記載した金額を清算価値算出シートの合計額から控除して清算価値としています。
これまで申立をしたなかにやはり滞納が結構な金額になっていた方が複数おられましたが、再生計画案提出時までに滞納をどのように支払っていくのか自治体と協議できていれば認可決定を得られていました。
皆様の回答が結構厳しいので、当地が甘いのでしょうか。
横レスですが、ID:81abe93044abさん、私は個人再生の労働債権というのは従業員への未払い給与と教わりました。
実際、個人事業主の申立ての時に、従業員への未払い給与を清算価値から控除しました。
9/24 9:49 皆様,ご回答ありがとうございます。 滞納公租公課を控除...
皆様,ご回答ありがとうございます。
滞納公租公課を控除して算定すべき根拠がよくわかりました。
今回の申立人はすでに自治体と分納の合意はできているので,その旨は記載して申立てします。
滞納公租公課を控除して清算価値を下げると弁済額がかなり下がるので,裁判所がOKしてくれても債権者から不同意が出そうな気がして不安になりますが・・・
あと,労働債権は従業員への未払い給与のことです。
労働債権も控除した事例を聞けてよかったです!
当方の見解に納得してくれる裁判官にあたってほしいと願いながら申立てします。
大変勉強になりました。
ありがとうございます。