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誰だって同じでしょう。
お客さんに感謝されると、やる気も湧くってものです。
労働というものの本質ですよね。
でもね、うちの事務所の弁護士は、お客さんが事務員に感謝の言葉を述べると、露骨に不機嫌になるんです。
それで、お客さんが帰ってから、事務員の分際をわきまえろ、ってお説教するんです。
わかってますよ、私だって。事務員の分際くらい。
それにしても先生、あまりに心が狭すぎやしませんか? 人間の器が小さすぎませんか?
事務所の雰囲気は最悪です。事務員はみんな萎縮して、いつも先生の顔色を窺ってます。
事務員は、お客さんに喜んでもらおうという労働意欲を失い、
弁護士に尽くす奴隷根性に染まりまくっています。
それでも労働しています。大卒初任給並みの安月給で。
人は人のために働いてこそ人です。
でも、私にとって、その人はお客さんではありません。先生です。
この世で最も尊敬していない人です。