■耳の痛い話かも知れませんが
地裁の民事部で書記官をしている者です。事務員さんの皆様にどうしてもお伝えしておきたいことがあるので、この場を借りて申し上げます。
電話で事件の問い合わせをするときには、必ず「事件番号」を述べてください。「令和3年(△)第○○○号」というやつです。事件番号がわからないときは、当事者の氏名か先生の氏名を、漢字もわかるように簡潔にお伝えください。
地裁の民事部では、「MINTAS」というシステムを使って、民事裁判の事件管理や保管金管理等をしています。「MINTAS」は「ミンタス」と読み、「民事裁判事務支援システム」が正式名称です。
電話を受けた書記官は、片手で受話器を持ちながら、片手でパソコンのマウスかキーボードを操作し、「MINTAS」に検索ワードを入れて検索します。ここで事件番号をお伝えいただければ一番早いのですが、当事者の氏名か先生の氏名を言われたときも、何とか迅速に対応できます。
ここで困るのが、事務所の名前を言われることです。はっきり申し上げて、事務所の名前を言われても迷惑なのです。事務所名は住所として入力されているので、検索に引っかからないからです。書記官から改めて先生のお名前を聞き直す必要があり、時間をロスしてしまいます。
そして何よりも一番迷惑なのが、事務員さんの名前を言われることです。はっきり言って、無用な情報なのです。事務員さんの名前など検索できませんし、書記官のメモにもどこにも控えていないので、端的に時間の無駄なのです。当事者にとっても先生にとっても、誰の利益にもなりません。