■管財事件の自動車名義変更
いつも拝見させて頂いております。
法人破産の申立代理人の事務所の者です。
今般、保管場所の都合から、開始決定前に自動車を売却しました。
そこで、疑問点があるのですが、売買契約が開始決定前であれば、管財人が選任された後でも、申立人が名義変更書類にサインして、名義変更を行っても問題ないのでしょうか?
むしろ、管財人が名義変更のみ行うのも変な感じがしています。
4/3 22:43 もう売却はして、名義変更手続だけが残っているということで...
もう売却はして、名義変更手続だけが残っているということでしょうか。
売却をいつするかという問題ならともかく、それは終わっていてあとは名義変更するだけという話なら、開始決定が出てない状態なら、申立人の名でやればよい話と思います。
ただ、管財人と裁判所には、急いで処分する必要があったという事情と、売却金額が妥当であったことをきちんと報告する必要があります。
4/4 8:30 投稿者です。 今回は、急いで処分する必要があったため、...
投稿者です。
今回は、急いで処分する必要があったため、申立時に、『急を要するため、申立人にて売却予定』と上申し、査定を複数とったうえで、申立から開始決定の間に査定価格で売却しました。
その後、開始決定がでて、名義変更のみが残務として残っている状態です。
通常、開始決定後であれば、管財人が証明書などを交付して名義変更を行なうようなので(書籍で確認したのみで、実務は未経験です)、これは、開始決定後に売却した場合の事であり、本件の場合は申立人ですれば良いだろうと考えていたのですが、少し不安になりましたので、質問させて頂きました。
ありがとうございました^_^
4/4 10:07 IDは違うと思いますが,昨晩投稿した匿名です。 質問を私...
IDは違うと思いますが,昨晩投稿した匿名です。
質問を私が取り違えて読んでいました。すみません。開始決定前に売買契約はしたが,名義変更前にもう開始決定が出て管財人が選任されてしまったという話だったのですね。
でしたら,ともあれ管財人に確認するのがよいと思います。コメントを訂正させて下さい。
そして,むしろ,一般的には管財人がやるべきなような気はします…
このような,一連の手続きの途中で,開始決定が出たというようなケースは,私もよくわかりません。すみません。
4/4 11:33 結論を言えば、名義変更をすることは大問題です。 まず、...
結論を言えば、名義変更をすることは大問題です。
まず、自動車の登録名義は、不動産の登記名義とほぼ同様に考えられています。
そして、対抗問題に関する限り、破産管財人の地位は差押債権者の地位と同一であると考えられています。
したがって、破産手続き開始決定時点で登記、登録名義を有していない者は、破産管財人に対してその所有権の取得を対抗できない立場にあります。
本件の場合、破産手続開始前に売買が行われたものの登録名義が買い主になっていないということは、買い主はその自動車の所有権の取得を破産管財人に対抗(主張)することはできないのが原則です。
また、破産手続き開始決定後は、破産者は財産の処分権限を有しない以上、登記登録に応じることもできません。
今後は破産管財人と買主が協議をする以外にありませんが、最も厳しい考えをすれば、破産管財人は買主に自動車の引渡しを請求して売却することができます。
買主が支払った売買代金は破産債権になります。